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スズメバチを食べる―昆虫食文化を訪ねて

松浦 誠
北海道大学図書刊行会
ISBN: 4832973312  bookweb, Amazon, WebCat, 新書マップ
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評  価
コメント
べ :  ……20数年前に一度だけ「ハチの子」というのを食ったことがある。まだ雀ボーイをやってた貧乏時代,なんかやたらには手に入らない高価なもんであるという前評判つきだった上,酒もしこたま飲まされたせいか味についてはたいした印象が残っていない。が,この本のカラー口絵と記憶を照らし合わせると,あれはおそらくクロスズメバチ(オレ達は「ジバチ」と呼んでたな)の蛹だったのだ。そうかそうか。
 著者の松浦センセイは三重大学の生物自然学部教授,日本の誇るスズメバチ研究の泰斗である。本書は,ともすればゲテモノ喰い扱いされる日本のスズメバチ食について,その歴史を辿り食文化の視点とともにハチの生態学の側からも評価した画期的な本であり,またほとんど知られていない(そして下手をすると知らないまま廃れてしまうかも知れない)外国のスズメバチ食についての貴重な取材報告でもある。当面ハチを採って喰う予定はないが採集方法から飼育上の注意まで,ためになるお話テンコ盛り……。
 いや,ハチを喰うなんて気味悪いとおっしゃるかも知れないけれど,どんな喰いものもそれを喰う習慣を持たないヒトにとってはゲテモノなのでね。江戸時代の日本人は西洋人が牛や豚を喰うと聞いて野蛮人は困ったもんだと思ってたわけだし,半村良「妖星伝」的視点に立てば生き物が互いの命を貪り合わねば生きられないこの星自体が邪な存在なのかも知れないわけなんだから……さ。
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最終更新 : Sun May 29 09:47:04 +0900 2005